住宅は、楽しくなくてはなりません。そのために、施主も設計者も明るく健康で生活をおくることが大切です。家楽する心には木田智滋のそんな想いが込められています。

他のレターを読む

Kokoro 13

座式の生活

▼日本の家は、玄関で「お上がりください」といわれるように、履物を玄関で脱いでから家で生活しています。▼そうすることにより、家では、床に座ったり、寝そべったりすることが出来、いわゆる和式の生活を過ごすことが出来るようになっています。▼しかし、近年は、床がフローリングで椅子式の生活が多くなってきたのですが、それらの真横で、床に直接座ったり、寝そべったりするには目線の高さ位置や、床の材質感に対して感覚的にチョット抵抗を感じられます。▼私の設計では、リビングの延長で一段上がったところに畳敷きのコーナーを設けることがあります。▼これは、椅子式の目線の高さで、畳に座って寛ぐこととして設けています。▼生活の中では、チョット昼寝をしたり、洗濯物をたたんだり、赤ちゃんのオムツを取り替えたりすることなど、畳床を使う機会は多くあります。▼何も御座敷で用いるだけの畳ではなく、日本で生まれた素晴らしい畳の機能を知りながらも、畳表の感触を得るのも生活の楽しみでありましょう。

前へ  次へ

photo 13